ぼく、おしになっちゃった

時々、とっくに終わったことを思い出して眠れなくなることがある。
信じて家族のように思っていた人にくず紙か、アメリカがリベリアや中東にやったみたいに放り出されて、踏みにじられて、真っ黒な真空の空間に放り出された。

私は四次元の無限の空間を、一人ぼっちで歩き回った。重力がないために足元はおぼつかず、もっと悪いことには目の前には道しるべとなるものが何一つとしてなかった。茫漠とした景色のなかで、座標をしるすべもなく、おまけに寒く。どう生きていけばいいのか、どこに向かえばよいのかも、皆目検討がつかなかった。とにかく、どこか住みやすい星を探すべきだとはわかっていたが、そこにたどり着くために、ばた足をする気力も、脳内に詳細な地図を描き、どこが適当か考える気力もなかった。

友達は当時の私を「マレーシアの孤児のようだった」と評していた。人といるときは、なるべく明るく振る舞っていたつもりだったのだけど、ようするに全然間に合ってなかった。

酒浸りになるには肝臓が弱すぎるし、人に話すのは情けなくてできなかった、上手く説明する自信もなかった。
何もかもを投げ出して、イスラム国にでも入ってやろうかと思ったけど、やめてよかっととおもう。私に出来たのは、日々するべきことから逃げないで、それでいてサボりまくって、空いた時間はなるべく一人にならないように したり、余計な事を考えないように本を読むとか楽しいことをするとか、自分を慰めるとか、それくらいだった。

時間と周囲の人間は私のことを本当に助けてくれた。今の生活に大きな不満はない。だけれど、どうしても辛いのだ。人の心はこうも脆く、傷つきやすく、それでいて、修復し難い物であることをーそんなものだと知ったつもりでいたことをー私は自分のそれをもって知った。胸の中心から、物理的にあり得ないやり方で、外に向いてすきま風が吹き、胸の内部を凍傷でズタズタにしてしまう。

だから、こうやってメンヘラじみたブログを書きなぐってみたのだけど本当に最低だ。赤裸々に書いたら面白いかもしれないけどそんな気力もなかった。
私はメンヘラおじさんです。