床用ワックスで無駄毛を整えろ

 今日はなんだか電気をつけっぱなしで眠りたい気分だった。俺が眠ろうと決意した時、既に時計は一時を回っていて、これはマズイと思って目覚ましをかけたところまでは快調だった。

 

 俺は眠くなかった。だから、本を読んだ。そうして一時間だか二時間だか経った頃、眠っていた恋人が起き出してドライヤーをかけなくてはいけないと言い出した。その時点で既に、彼女の髪の毛のダメージは深刻なものに思えたし、彼女は立ち上がれそうになかったので、彼女はうつ伏せになった状態のままでドライヤーをかけて欲しいという。ドライヤーのコードが届かないよと言ったが、届いた。髪の毛は、シャワーを浴びてから数時間が経っていたからかあっという間に乾いたし、意外と難儀しなかったので今度は俺が眠くて仕方がない時に頼もうと思った、発見である。彼女は満足してニコニコして、少し会話を交わして再び眠った。


 そして、俺は再び本を読み始めた。少し眠くなってくる。だけれどもう少し読んでいたいし、電気を消し、暗くするとよくないことを考えそうでなんだか恐ろしく二の足を踏んでしまう。おまけに俺は寝つきが悪いから今日みたいな日に暗い部屋で横になるべきでない気がするが、明るいと眠れないし本を読むことをやめられなくなる。


 そして、明日遅刻する。