北の魔女が死んで、尻の処女が奪われた

平日は大体死んでて、土日は楽しいけれど月曜日がやってくる恐怖に戦慄している。
わたしは沈黙を守り、尻を掻きながらsiriにこう言う「愛してるよ」
雨が降ると、決まって思い出すのはあの日の思い出。僕たち結合したまんまで、干し草を運んでたっけ。あのひびは楽しかったなぁ。
私は牧場で行われるありとあらゆる仕事を愛していたけれど、とりわけ好きだったのはやぎの搾乳だった。搾乳器は邪道だ。あれは趣に欠ける。

それはいつものように牧場での仕事を終えた、ある夏の日であったー。空飛ぶカール爺さんが慌てて我が牧場にやって来てこう告げたのだ「北の魔女が死んだ。」
父や母が喪服を引っ張り出して葬式に向かう準備をしている間、私と北の魔女との思い出を引っ張り出してみたけれど、彼女が芋虫を煮ている姿しか思い出せなくって、やっぱり彼女はキチガイであるという確信を強めただけであった。

そして、部屋には私と兄のカールだけが残されたー。

お前の荷物はポケットの中の砂利だけだ

お前は道を歩く、不細工な顔とクソダサい服に身を包んで。晴れた日も、曇った日も、お前の心は腐っている。
お母さんが、丁寧に施した防腐処理は、もう、剥がれてしまって、腐ってないのはポケットの中の砂利だけ。

おーべいびー、君は不細工だ。
おーべいびー、頭も悪い。
なにをやってもうまくはゆかぬ。
おんなにももてぬ。
どうしよう。
おまけにくさい。
毎日同じ服、無印良品。ちがう!しまむらだ!

嵐が吹く!髪が抜ける!家が飛ぶ!電車も動かない!服も脱げる!一張羅なのに!おかあさん!あ!死んだ!
どうしよう、僕、一人でお風呂に入れないよ!お母さん、僕、ほんとはね、メリットじゃなくてもよかった。パンテーンでよかった!あんなに怒ってごめんなさい、甘えたかっただけなんだ!
もう誰もいない!あるのは砂利だけ!
誰と拾った砂利だっけ?みんないなくなっちゃった!
僕に呆れて出ていっちゃった!

僕は、ダサい服も亡くして、お母さんもいなくなって、砂利を握りしめ、一人で歩く。破滅に向かって!

僕はYOSHIKIだ、紅だ、ヘルニアなんだ。お約束なんだ、すぐに倒れるんだ。やれば出来るんだ、僕が悪いんじゃない。悪いのは僕のよさを理解しない、あいつらのほうだ!!!!!!!

僕はブスだ、鏡を見るとゲロを吐く。
だから校舎の窓ガラス壊して回った。キモオタなのに鑑別に入って、貞操を失った。
そして、ホモになった。
おとこにも相手にされなかった!中学も卒業できなかった。
なんと学力が足りなかった。
きもくて馬鹿で禿げててホモでー。

雨が続く

自らの能力の無さに基づいて立案された、破滅的な人生計画を携えて、私は歩く。

ボールペンと修正液は手放せない。いつ、後悔して気が変わるかわからないから。

夜の暗闇に紛れて、そっと姿を消してみたい。死にたくはない、一瞬でいい。

光沢のない、まったくの黒い空!

雲は色のトーンが違うだけの、ただの塗り残しのよう。

まったくの。

どうかしてるよ

可笑しな人が可笑しな人を馬鹿にするけれど、はたからみたらどっちも可笑しな人に変わりはなくて、めくそはなくその戦いというか、人のことを馬鹿にする割には自分の事には無自覚なのだなと感じられて滑稽である。

皆可笑しい、皆狂ってるとか言いたがる人がいるけど、そんなものは詭弁だと思う。もし、そうだとしても、ある人の可笑しさの性質や程度が、多くの人の感覚から逸脱したものであれば、その人は可笑しい人(あるいは突き抜けて可笑しい人)だと思われるのだと思う。

時々、どう考えても気が狂っているか、脳内に何かしらの寄生生物が宿っているとしか思えない、無茶苦茶な事を自信満々に話す人がいるけれど、私はそんな人に会うたびに、可笑しいのは自分なのではないかと感じてしまう。

自信には根拠があるんじゃないかと思ってしまうし、相手の勢いに呑まれてしまうのもある。

結局みんな、自分の価値観にもとずいて生きていて、可笑しな人も、新興宗教にはまっている人も、殺人者も、自分のモラルや倫理に基づいて行動しているだけで、私たちはその結果を断罪することは出来ても、彼らの行動原理までをも裁くことは出来ない。
そして、そういった多様性を許容する優しさなんて持ち合わせたくないし、触れたくもない。
私が不愉快にならなければなんでもいいよ。

世界中のパイプユニッシュを飲んでも、喉のつまりは消せはしない

もっと言うべきことがあるはずで、言いたいことがあるはずだ
けれど、口を動かすより先に頭を動かしてしまう。
いつもタイミングを逸して、頭を抱えているー。

少しの思いやりも、相手を理解することも、私たちには到底出来ないから
日々を誤魔化して、今日も眠る。
いい夢を見れますように。

発射して、俺は果てる。

どうしようもない、ゲス野郎がゲス野郎の悪口を言って、自分自身も紛れもないゲス野郎であることを証明している、その場面の隅で俺は傷ついてボロボロだ。なんでこんなにも繊細なんだろう!ガラスの心!

20代も半ばに差し掛かったというのに、毎日毎晩自慰をし続けているし、朝陽を浴びると勃起してしまう。どうかしてると思う。もちろん、日々遭遇する、右のような出来事を忘れたい時も自慰に耽る。
だけれど、自慰を楽しいとい思うことは稀だ。

毎日数回ずつのセックス、安らぎ、裸でお喋り、恋人がいときもいないときもそんな生活を夢見てる。

俺は馬鹿者だ。

私の都会

 大嫌いだった故郷を離れて、もうすぐで六年になる。自然と景色と一部の友達と家族以外はだいっきらいだった故郷ー、そこを出て、都会へゆくのは長年の憧れだったし、理由はどうであれ、故郷の多くの若者の夢でもあったと思う。

 だけど、最初から都会に行くことでなにかが変わるわけじゃないのはわかっていたし、目標がない人が行っても生きてゆけないようなtころだと思っていた(後者は別にそんなこともなかった、どこにだって生活はあるのだから)。

 

 都会へ行ったら、女の子をたぶらかしまくろうと思っていたけど、移住して一年目に付き合った人と何年も一緒にいたりして全然だったし(そして捨てられた)、今は少し歳をとって、そもそも私自信が女遊びとかそういいうの向いてないんだろうなぁと思うようになった。あと挫折もしたり、都会に住んだら買い物を一杯しようとおもったけどそれもしなかった。何もかもが当初思い描いていた生活や生き方とはかけ離れてしまったけど、昨日は消えないし、明日はやってくるし、おまけに生活していかなきゃいけないけど、なんとか生活もできてる。

 なにも変わらなかったけれど、都会の厳しさみたいなものも、田舎者が思うほどのものではなかった。

 むしろ、本当にどこに行ったってなにも変わらないんだって、そう思った、確信した。友達がいて、恋人がいるときもあって、悩んだり、しなければいけないことをして、感情の起伏があって、たまに遊んだり買い物に行ったり、人とわかりあった気になったり、どうでもいいことで感動したり、死にたくなったりする、やってることは全然変わらない、あとはほんの些細な違いだけだと思う、店が多いとか。

 

 だけど、ここ二年くらいの間に何度か、実家に帰ろう実家思ったり、一度だけ試みたことがあったけど全部計画倒れになるか、頓挫した。そのどちらも、帰れない事情ができたり、またはなんとなくどうでもよくなったりしてやめてしまった。

 都会には妙な魅力があるけど、故郷は大嫌いだし、だけど、別に都会だって好きなわけじゃない。故郷の友達と会うたびに帰った方が楽しそうな気さえするけど、やっぱり故郷は嫌い、都会も嫌い、みーんな気にいらないのだ、結局、私には。

 

 都会にでて、唯一わかったといえることは、それだけかも知れない、自分はどうしようもない偏屈者で、くそいまいましいドブガキみたいな駄々っ子で、なにもかも気に入らない。わかったのはそれだけだ。

 

 今日もみんな不快そうな表情を浮かべて、クソみみっちい鉄の塊に乗って、降りて、乗って、降りて、乗って、降りて、新宿は歩くだけでいらいらするしたまに臭くて、渋谷もいらいらするし暗渠があるからか新宿よりもくさくって、地元のドンキで遊ぶのに飽きた埼玉県民が池袋にやってる。本当によくない環境だと思う、だけど私にはここに居る以外に選択肢がないという実感がある、矛盾しているのはわかっているけど、それでも故郷は嫌いだ、都会よりもずっと。

 

 満員電車に乗っているとき、<もう少し人が減ったらマンションを買おう、そのために頑張ろう、だけど人が減ったら景気が悪くなるだろうし、いつ買うのが正解なのかー防音室とかミストサウナがあると素敵だよなーとにかく貯金しなくちゃ>といった妄想をして気をそらすのだけど、そこで幸せな生活をおくれるかなんてわからないじゃないか、と思ったところでいつも駅について、お昼ご飯を買っていくべきか、たばこは足りているか、コンビニによるべきか、といったことに意識がいってしまって答えはでないままだ、そして、今はそんなことを考えたくない。

 

夢ひよこ

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夢ひよこ

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叱られて/鮫島有美子 - YouTube