ノーブラのお婆ちゃん、冬の寂しさ

寒い夜だから明日を待ちわびるわけでもなく、テレサテンを聴いて若干鬱になった12月です。

深夜、煙草を切らしてコンビニに行った帰り道、夏はどんなだったか、夏の情景がどんなものだったかを思い出そうとしたらタイトルの如き淑女が思い浮かび、自分の豊かすぎる想像力を恨みました。

巨乳を垂らして、揺らして、プリティな突起物を誇示して、真夏の西武線沿線の駅前を闊歩していた、茜色のティシャツを着ていたお婆ちゃん、あなたがわすれられません。

未来に生きているーあの時、私はそう思いました。あれから四年か五年か、夏になるたびにそういったスタイルの淑女を何人も何人も見てきたけれど、あなたほどの衝撃はなかった。あんなに胸の大きな人もいなかった。若いときにお会いしたかったと、心からそう思います。

だけれど、もしかしたら、彼女たちはあるべきだった未来を生きているのかもしれません。

成長を止めない乳房、体をありのままに遊ばせておくことを拒否し、拘束する下着ーー。

私の産まれる遥か昔に流行した、ヌーディスト、よくわからない子供向け未来予想図、宇宙家族ジェットソン...そのどれもにおいて、ブラジャーなんてものは捨て去られるか、描かれなかったかしたんです。きっと。

彼女たちは間違ってない。だから若い女の子たちもノーブラでいてほしい。

ありのままのすがたで。