毎夜毎夜がとてつもなく長い

 子供の頃から寝つきが尋常ではないくらいに悪く、子供の頃は学校の始まる時間が異常に早いから最悪だったし焦ることもよくあったけど、大人になってからはもう基本的に寝ることを放棄してだらだら過ごすことが多い。だから仕事を探すときにはとにかく始業時間の遅い職場を選ぶようにしている。しかし、それでも朝早くに起きて出かけなければならない用事が入ることがあり、そういった時は苦しくてたまらない。そんな夜には、この不格好でしみったれた頭の中に格納された惨めでどうしようもない魂が狂ったスピードで削られていく音が聞こえてくる。生きているだけで少しずつすり減っているというのに。

 

 今晩はなんだか不安でどうしようもなく、とうとう本格的に荒川の汚水より汚ねぇ液体に漬けられた脳みそが狂ってしまって、いよいよ本格的に精神を病んだのかと思った。謎の不安感と自分の状態への不安という二乗のくそ不安の中で、なんとなく有り余る自意識を持て余した少女が咳をするときのやり方で胸を抑えてみて気づいた。心拍数が高いから不安になってるだけなんじゃないかと。長年のニコチンとカフェインの摂取や思春期の頃から続く不規則な生活、なんだか不遜な態度の奴らとの微笑ましい会話によるストレスなどで体が狂ってきているのかもしれない。実際にはこの症状は心因性のものかもしれないが、上のように考えると気持ちも幾分か落ち着いてきた。今度ばかりは自分が単純な人間でよかったと思った。

 

 最近、もう少し友達が多かったらもう少し色々と違ったのかなと思うことが多い。親友と呼べる人は何人かいるけど、気楽に遊びにいったりするだけみたいな友人は殆どいない。遊びに行くときは大体サシでだらだら話すような感じで、それは勿論最高に楽しいんだけどグループらしいグループに所属していないから多人数でやるような遊びはしづらいし、そもそもの数が少ないのでなんとなく誰かと会いたいような時の選択肢があまりない。まぁ、グループに所属したらうんざりするのが目に見えているし、気楽な友達ができたとしてもなんとなくめんどくさくなるのはわかってるからないものねだりには違いない。結局、うまく生きられる奴との差っていうのはこういう部分なんだよな。

腹が減った。